御挨拶 名誉会長

岐阜市公立大学法人理事長?岐阜薬科大学長 原 英彰
ご 挨 拶
~法人化設立、新キャンパス整備、そして100周年に向けて!~
岐阜日日新聞(現:岐阜新聞)
(昭和7年11月17日発行)とともに
昭和7年4月に、岐阜薬科大学の前身である岐阜薬学専門学校が、市立として全国に先駆け岐阜市九重町3丁目に創立され、同年11月17日には鳩山文部大臣をお迎えし、新築落成式及び開校記念式が執り行われました。このことを報じたこの新聞は当時教授であった嶋野武先生(岐阜薬科大学2代学長)が所蔵されていたものであり、ご家族から大学へご寄贈いただきました。
本学の現状と未来への展望
本学は1932年の創設以来、「強く、正しく、明朗に」の精神を掲げ、「人と環境に優しい薬学、安全?安心を提供する薬学」という「グリーンファーマシー」の理念のもと、高度な研究を基盤とした薬学教育を推進してまいりました。これまでに13,000名を超える優秀な人材を社会に輩出し、社会貢献を続けております。
教育体制については、2017年度より6年制薬学科に一本化し、創薬?育薬研究者の育成を目指して「医療薬学コース」と「創薬育薬コース」を設置いたしました。研究体制も、基礎から臨床まで幅広く整備し、社会のニーズに応えるべく、民間企業との寄付講座6つ、共同研究講座3つを開設しております。
さらに、岐阜大学との大学院連合創薬医療情報研究科の共同設置に加え、東海国立大学機構糖鎖生命コア研究所、COMIT、藤田医科大学C-DAM、J-PEAKSなどとの連携を通じて、創薬研究の強化、研究交流、施設?設備の相互利用を推進しております。
地域貢献活動としては、生涯教育やリカレント教育、科学技術プロジェクトへの参加などを積極的に行っております。また、グローバル化に対応するため、中国(中国薬科大学、浙江大学)やアメリカ(フロリダ大学)の大学等と学術協定を締結し、共同研究や学生交流も推進しています。
次世代を切り拓く大学へ
本学は、教育?研究?社会貢献を三本柱とし、最先端の研究に裏付けられた教育と創薬研究の成果を世界に発信することで、薬剤師?研究者(Pharmacist-Scientists)の育成を通じて、次世代を切り拓く強い大学へと発展してまいります。
2025年4月1日に公立大学法人へ移行したことを契機に、地域のニーズに応じた教育?研究をさらに深化させ、地域発展への貢献を一層強化していく所存です。特に、6月末には岐阜薬科大学発ベンチャーを4社立ち上げることができました。詳細は本学ホームページをご参照ください。
また、この度の公立大学法人設立記念として、本学教員が中日新聞ウェブ「達人に訊け!」コーナーに執筆したコラムを一冊にまとめた『あなたの健康に役立つ薬の話』を刊行しました。本書はこれから本学発のベンチャー企業を介して販売する予定(本学ホームページ参照)となっております。皆様のお手に取っていただけることを願っております。
2028年度には、三田洞キャンパス(1~3回生が在学)を現在の本部キャンパスの道路を挟んで西側に新キャンパスとして整備?統合予定です。下図をご参照ください。残念ながら、体育館やグラウンドは現状(三田洞キャンパス)のままで、現時点では移転?整備は未定です。
次の100年に向けて本学を発展させ、薬学界をリードしてまいりますので、引き続き、皆様には温かいご支援とご指導を賜りますよう心よりお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
皆様へのお願い
本学の本部キャンパスが所在する黒野エリアには、岐阜大学の「医学」「獣医学」「工学」「農学」と本学の「薬学」が集積し、全国屈指の学術研究拠点を形成しております。この連携により、岐阜大学?名古屋大学と共同設立された「One Medicineトランスレーショナルリサーチセンター(COMIT)」が創薬研究の中核拠点として機能しています。
また、今年の4月6日には岐阜インターチェンジが開通し、新たな岐阜の玄関口が形成されました。このような状況の中、本学は2028年度に三田洞キャンパスを黒野キャンパスに移転?統合する整備を着実に進めております。
2028年度の完成を目指し鋭意努力しているところでございますが、昨今の資材価格、原油価格、人件費の高騰に加え、物価上昇等の影響により、建築費が大幅に高騰しております。前述しましたように、体育館やグランドは現状三田洞キャンパスのままです。できるだけ早期に移転したいと考えております。
つきましては、皆様に度重なるお願いとなり大変恐縮ではございますが、次ページに個人でご支援いただける「岐阜薬科大学整備寄付金」及び岐阜市以外に本社を置く企業様を対象とした「企業版ふるさと納税」に関する資料を掲載しております。何卒、本学のキャンパス整備?統合にご理解とご支援を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。